こんにちは、エンゼル佐藤です。
今回は、少女漫画『ツーリング・エクスプレス』にも登場する希少なバラ「アストレ(Astree)」について、実際に私が育てた体験に基づき、入手方法から育成のポイントまでを詳しくご紹介します。
目次
アストレの基本情報
アストレは、1956年にフランスの育種家ポール・クロワ(Paul Croix)によって作出されました。
- 系統:ハイブリッドティーローズ(HT)
- 交配親:ピース × ブランシュ・マレラン
- 咲き方:四季咲き性
- 花径:10〜12cm
- 樹高:1〜1.2m程度
花は濃いサーモンピンクのグラデーションに、いぶし銀がかかったような美しい光沢があります。
咲き進むにつれて薄いピンクに退色し、表情が変化していく繊細なバラです。
アストレの栽培の難しさ
アストレは美しさの反面、非常に手のかかる品種として知られています。
- 病気にかかりやすい(特に黒点病)
- 日照不足で「ブラインド(花芽がつかない枝)」が発生しやすい
- 花付きはあまり多くない
対策ポイント:
- ブラインドが出た場合は、良い芽が出そうな部分で切り戻しを行い、二番花に備える。
- 風通しと日当たりの良い場所で管理し、予防的な薬剤散布も重要。
親品種のピースも病気に弱い方ですが、アストレはそれを上回る繊細さがあり、しっかり観察しながらの管理が求められます。
アストレの入手方法
アストレは現在、市場での流通がほとんどない希少品種です。
入手方法は以下の3つに限られます:
- 海外からの個人輸入
- オークションサイト(稀に出品される)
- 愛好家同士の譲渡・交換
私自身はオークションで落札しましたが、出品数が非常に少なく、また同じく探しているファンも多いため、価格が高騰しがちです。
実際の落札価格:およそ6,000円前後(※時期により変動)
そのため、初心者の方やバラ栽培にまだ慣れていない方には、慎重な検討をおすすめします。
おわりに
アストレは、少女漫画の中で象徴的に描かれるだけでなく、現実にも存在する“物語の中のバラ”です。
しかしその美しさの裏側には、繊細で気難しい性質があり、愛情と丁寧なケアを必要とします。
それでもなお、咲いたときの感動は格別。
まるで物語の登場人物と同じ時を共有したかのような、特別な瞬間が訪れます。
育てることは簡単ではありませんが、挑戦する価値は十分にあります。
以上、エンゼル佐藤でした。