ピースの歴史と誕生秘話

こんにちは、投稿者のエンゼル佐藤です。
今回は、薔薇の名花と言われる殿堂入りをした薔薇『ピース』をご紹介いたします。
ピース薔薇は1930年代にフランスの育種家フランシス・メイアン氏によって作出されました。

戦火を起こせないために海を渡ったこのバラは、戦争中もアメリカで大切に育成されました。

「平和」を願った命名:1945年4月、第二次世界大戦が終わりに近づきドイツ・治安が陥落した直後、アメリカのパサディナで許可された太平洋バラ会議にてこのバラは『ピース(平和)』と命名されました。その名には「戦争のない平和な世界への願い」が込められており、終末の象徴として守られたのです。

そのドラマティックな育成された背景から、ピースは「平和の象徴」として世界中に知られるようになりました。

殿堂入りする名花:ピース薔薇はその後も世界中で愛され続け、その功績が評価されています。 1976年には世界バラ会連合が主催する世界バラ会議においてバラの殿堂(World Rose Hall of Fame)の初代殿堂入り品種に選ばれました

バラの殿堂入りとは、長年にわたり多くの人々に愛され、バラの歴史に大きく貢献した品種に贈られる最高の栄誉です。ピースは20世紀を代表する名花として、その名を歴史に刻んでいます。

目次

ピースの特徴と魅力的なの色(淡い黄色の花弁にピンクの縁取りが入る大輪咲き)見た目の華やかさが見ての通り品種です。


花弁は幾重にも重なる八重咲きでボリュームがあり、葉も濃い緑色で照り葉(つやのある葉)なので花とのコントラストが美しく、咲いている姿は存在感抜群です。

では、ピースの魅力をさらに詳しく見てみましょう。

  • 華やかな花色と大輪の花:淡い黄色にピンクの縁取りが入った花色は上品で華やかです。 他のバラにはない独特のグラデーションがゆっくり、咲き進むにつれて色合いが少しずつ変化する様子も魅力的です。 一輪一輪が非常に大きく(直径約15cm)存在感があるため、庭に一株あるだけで華やかな感じを持たせる名花です。
  • 甘く上品な香り:ピースは香りも魅力の一つです。 甘いフルーティーで上品なティー系の香りがあり、花に目を向けるとふわっとした良い香りを楽しめます。
    香りの強さは環境や個体によって中程度ですが、庭に数輪咲けばほのかに周囲の香りが漂います。見た目だけでなく香りでも楽しませてくれる薔薇であります。
  • 四季咲きで長く楽しめる:ピースは四季咲きの品種で、春から秋にかけて繰り返し花を咲かせます。ピースは初夏の最盛期だけでなく、夏以降も条件が良ければ途切れることなくつぼみを付けてくれます。
  • 丈夫で育てやすい:ピースがガーデニングで定番となっている大きな理由に、その育てやすさがあります。
    丈夫で樹勢が強く、寒さにも比較的強健です。
    また病気にも強い傾向があり(特に耐暑性・耐寒性に優れる)、バラの中では扱いやすい品種とされています。
    初心者でも育てやすいバラとして長年親しみを込めて、「バラは難しそう…」というイメージを覆してくれる入門向けの品種と言えます。

ピースの栽培の少し育て方

初心者にも育てやすい理由:前述の通り、ピースは比較的耐病性が高い丈夫なため、バラ栽培初心者にも扱いやすい品種です

薔薇としての栽培の難しさは低めで、基本的なポイントさえ押さえれば毎年美しい花を咲かせてくれるでしょう。ここからは、ピースを育てる際の環境やお手入れのポイントを紹介します。初心者の方は以下の点に注意して育ててみてください。

最適な植え付け環境: まずはピースが元気に育つ環境を整えましょう。バラ全般に言えることですが、日当たりと風通しの良い場所を好みます。路地植えでも鉢植えでも栽培できますが、いずれの場合も水はけの良い肥沃な土壌を用意することが大切です。
植え付けの際に腐葉土や堆肥を混ぜて土をふかふかにしておくと根張りが良くなります。美しい花をたくさん咲かせるためには日当たりの良い場所で育ててください。

日常の管理ポイント:適切な水やりと季節ごとのお手入れで、ピースはより元気に育ちます。 基本的には土の表面が乾いたらたっぷり水やりをします。 特に夏の場の乾燥には注意し、朝のうちに根元に十分な水を与えましょう。
肥料は春と秋にバラ専用の緩効性肥料や液体肥料を考慮してよいでしょう。

お年間手入れ(剪定や病害虫対策):ピースに限らずバラを健やかに育てるには、剪定と病害虫対策が必須です。
剪定は冬の休眠期間(1~2月頃)に株全体を観察しながら行います選定により新しい枝が生え、株が若返り、春に勢いよく新芽を吹いて大きな花を咲かせます。
春から秋の間も、咲き終わった花がらをこまめに摘み取る(花後剪定)ことで次のつぼみをつけやすくなります。

病害虫も早めの対処が肝心です。 ピースは比較的病気に強いとはいえ、湿度の高い時期には黒星病(黒点病)などが発生することがあります。 予防のために、落ち葉の掃除や詰まった枝の間引きで風通しを良くし、必要に応じて殺菌剤の散布も検討しましょう。アブラムシが付きやすいので、見つけ次第スムーズに市販の薬剤で駆除します。 消毒(薬剤散布)は月に1~2回程度、様子を見ながら行えば十分です。


初心者の方でもピースは比較的育てやすく、美しい花と芳香、そして願いが込められたストーリーをゆっくり楽しんでいただけます。 ぜひガーデニングにピースを迎え入れ、その魅力を実感してみてください。 毎年咲き誇る「平和のバラ」が、きっと庭に笑顔と癒しをもたらしてくれることでしょう。

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